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興味本位で覗いた深淵には
淋しい目をした金色の獣が棲んでいた
逃れる間もなく捕らわれて、貪り食い尽くされる
心と身体――――
闇の中に見えるのは
昏く輝く双眸と己に絡みつく金糸の鎖
あぁ…
天上での絶大なる庇護の下
恐れも知らず穢れも知らず
無垢であった子供は消えてしまった
かつて純白だった翼は
今は血で紅く染まり
羽は抜け落ち、骨さえ覗かせ
見るに耐えがたい醜悪な姿を晒している
もう光の中へは帰れない―――
深く深く闇の底へと堕ちていく
自らを縛り付ける戒めにさえ愛しさを感じている
あなたがいる場所
それがわたしの新しい楽園
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